|
「・・・・なんですか大原社主。 え、大丈夫なのかって? 心配いりませんよ、伊達に沖縄まで行ってきたわけじゃありませんから。大船に乗った気持ちでいてください」
|
|
(ふん、士郎めが。沖縄でなにを掴んできたかは知らんがせいぜいエラブウミヘビを出すのがいいとこ・・・。 審査員の前で赤っ恥かくがいいわ)
|
|
「ちっ・・・見てろよ、今日こそ雄山の鼻をあかしてやるぜ!」
|
司会
|
「それでは、長生きのための料理とはどのようなものか、発表して頂きましょう。今回は至高のメニュー側からお願い致します」
|
|
「では・・・・
今回の主題は、食の根源にせまるものであります。いわば、食についての自らの哲学を明らかにすることでもある。長寿は万民の願いであり食物とは密接な関係があるのは明らかだが、食物だけが寿命の長短を決定するわけではない。そこを十分に踏まえておいて頂きたい」
|
|
(次々と至高側のメニューが運ばれてくる)
|
|
「医食同源という言葉が中国にはある。昔から時の権力者は金と力にまかせて、不老長寿を追い求めた。その結果、単に美味しいものだけではなく、長寿をもたらす食品の発見と料理法の開発が進んだ。この中華料理の・・・・・
|
司会 |
「あ、すみません海原さん」
|
|
「ん、なんだどうした?」
|
司会 |
「実は今回特別審査員のたっての希望で、至高のメニューと究極のメニューを同時に食べたいという要望があって・・・。お話中すみませんが究極側の方も出してよろしいでしょうか・・・」
|
|
「特別審査員だと? 私は聞いておらんぞ」
|
|
「俺も聞いてはいないが・・・」
|
|
「ふっ、 士郎の作った料理ごとき、同時に食べたところで私の料理になんら影響を与えることもあるまい。こちらとしてはなんら問題はないゆえ、とっとと持ってくるがよいわ」
|
|
「なんだと貴様! くそっ、こちらも用意だ! 見ていろ雄山・・・!!」
|
|
(至高と究極、両方の料理がテーブルの上に並べられる)
|
司会 |
「さて、これで双方のメニューが出揃ったようですね」
|
|
(見たところ至高側はスッポンやフカヒレなどの高価な材料を使ったものばかり・・・。あんなご大層なものばかり揃えなければ長生き料理もできないとは、雄山め、今日こそ勝ちはもらったぞ・・・!)
|
|
(足テビチ、ミミガー、ワカメ、イカの墨汁・・・ 士郎め、沖縄料理から栄養価の高い材料を選び出したか。だが、味ではこちらの方が絶対に上だ。やつには材料の目利きの才がない・・・)
|
司会 |
「えぇと、今回の審査員がまだ・・・ あ、たった今到着したようです!」
|
|
「さぁ、うちの長寿料理でお前のその曇った眼をいま晴らせてやるぜ雄山!!」
|
|
「痴れ者がっ!! その貧乏臭い料理でせいぜい皆を笑わせるがよいわ!」
|
司会 |
「それでは審査員の皆様の入場です!」
|
|
!? |